12月の感想文

 〜 実生のススメ ケヤキ編 〜

今回は実生の中でもなぜか特別な思い入れを持って臨むケヤキの実生の紹介。

他の樹は発芽後に網伏せで曲付けするのだが、ケヤキは明らかに異なる。

私の居住区には実に沢山のケヤキの巨木が存在する。その殆どは天を刺すように地面から垂直に幹を伸ばしとどめを刺そうとする枝ほど勢いが強い。

ケヤキの実生の面白さは、自然な状態の姿を小さな姿で容易に再現できる点だ。

樹勢さえ落とさなければ、若いうちにかなりそれに近い姿を小さく再現できるのだ。

樹勢を切らさないためには肥料は欠かせない。それゆえ肥料を与え、3ヶ月もほっぽって置いてしまうと片方の枝に勢力を支配され、折角の鋭角なV字の枝分かれも台無しになってしまうことがある。逆に言えばそれほど樹勢が乗ってきた段階のケヤキの変化は早く、ついついいじってしまうのだ。だから我が家のケヤキでいい素質を持ちながら姿を崩していくケヤキは、まずない。

なんのことはない、観察と興味を欠かさなければ、これほど作りやすい樹はないかもしれないのだ。

私がケヤキを作っていくうえで苦手な点が一点。

根作りだ。

ケヤキは平野にデンと構える姿がよく似合う。そんなイメージもあってかケヤキの化粧鉢には薄い鉢が使われることが多い。薄い鉢にデンとしたケヤキの図を表現するためには「八方根」が不可欠になる。幹太りや枝作りに気を取られてしまうと根がおろそかになる。ポットで肥培、なんてやると地上部はよくできるのだが、天を刺す幹のように、地殻を突き刺す根を生じさせる結果を招いてしまうこともよくある。取り樹も考えられるのだが、一手間・時間がかかり、なによりリスクを背負う。

写真の樹も同様。

実は垂直に下に伸びる根がどうやらありそう。その辺をどう効率的に作っていくかが今後の課題だ。

 

 

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発芽1年目。今回履歴を追うのはおそらく左下の十字葉がでかいヤツ。

 

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発芽1年目の初冬。赤丸で囲んだのが対象樹。

 

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発芽2年目の春。ひたすら肥培の年。

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発芽2年目の春。幹は楊枝の軸ほど。鋭角な枝分かれは将来性を予感させる。このころから週に一度はニギニギする。肥培もガンガン行く。

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発芽2年目の葉刈り第2回目。すでに1回目の葉刈りでだいぶ枝ができていたが、あまりよくない枝の着き方なのでここまで詰める。小さな頃の躾が大事。

  

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発芽3年目の初夏。既に1回の葉刈りを終え枝数はだいぶ増えているが、使えない枝が半分位。2回目の葉刈りとともに不要な枝を切り取る。幹はだいぶ太った。

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発芽3年目(2005年)の初冬。落葉後さら不要な枝を切り詰め、春を待つ。翌年は根作りも課題に入ってくる。

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