4月の感想文

 〜 一番付き合いの長い樹 〜

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アカメソロと寄せていたころ。無理やり寄せてそのままだったので不自然。樹の大きさもケンカしてる感じ。樹高も20cm近かった。

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締りのない上部を切断。樹高13cm。寸胴幹はいただけないが、「一番付き合いの長い樹」。私の思い土も肥料になってるかな?

今回紹介するのは、私ともっとも付き合いの長い樹です。

かれこれ今年で10年目になる山取りのクマシデです。

私の父は「皐月ブ−ム」のころ、様々な皐月を集めていました。当時私は小学生。身近に盆栽があったので、何の違和感もなく盆栽を受け入れていました。盆栽に興味が出てくるといろいろと調べたくなってきます。そんな折、本屋で見つけた「カラ−ブックス・豆盆栽」。エンピツに胎土をかぶせ鉢を成型して鉢を作ったりしている!「こんなに小さい鉢で樹が実をつけている!」。かなり衝撃的でした!で、身近には自然がいやというほどある。はまっていくのは必然でした。鉢は素焼きの鉢やプラスチックの小さい鉢。でもなんか違うな〜と。一家で行く園芸店めぐりで、少ない小遣いで中国製の鉢を1つ買ってみました。山から取ってきた何の樹もわからない苗を植えてみて眺めてみていたりしました。そんな私を見て父は中国鉢のセットを買ってくれました。もちろん高価なものではなく量産のどこにでもある鉢でしたが、私にとっては宝物でした。

この鉢はいまも持ってますよ!なくなってしまったもののほうが多いですが、2鉢手元にあります。

父が癌で他界したのが9年前の丁度いまごろ。亡くなる年、「そろそろだ」と母から連絡を受けて帰郷するときに、この樹はすでに妻と私と暮らしていました。長期の帰郷を想定し、十中八九枯れるだろうなとおもいつつ、イチゴのパックに水を満たしこの樹を鉢ごといれて帰郷したのです。

父を看取り、葬儀を済ませたのち、ふたたび東京に戻ったのが2週間以上たってからでした。

葬儀のあわただしさに、父のことを回想する暇もなく東京へ戻り、2LDKのアパ−トへ戻ってきました。樹はすべて(といっても当時持っていたのは5鉢くらい)部屋のなかに入れていったのですが、生きていたのはこの樹だけでした。

その後、放置して水だけ遣っているような年があったり、アカメソロと寄せたりしたときもありましたが、今は単植しています。今年はしまりのない上の幹を途中の胴吹き芽を頼りにばっさりと切り落としました。

私にもいろんな変化がありました。妻と2人だけの生活に愛犬ナットウが加わり、2人の子が生まれ、仕事では2社への出向の経験、ヘルニア発症など・・。

いい樹ではないのは十分わかっていますが、この樹を見て「いつからの付き合いだっけ」と考えたとき、あぁ、いろんなことがあったな。なんて先日思ったりしたものです。

いつかは父が買ってくれた中国鉢に植えてみようかな。

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