PARAU

ブルーコーナー

PALAUの海は生命のエネルギーに満ちあふれていた。
海の美しさ、魚の種類の豊富さ、そしてその数の多さ、大きさどれも群を抜いている。
中でもブルーコーナーは、噂通り素晴らしいポイントだった。カスミチョウチョウ魚やアカモンガラの群が紺碧の海に舞う光景は宇宙空間の様相だ。海はほんとに宇宙ににていると思った。バックドロップでエントリするとどこまでも透き通ったブルーの世界が広がっていた。宇宙空間もこんなんだろうという気がした。ドリフトで流しているときの浮遊感は空を舞っているような感覚だ。やがて水中展望台となるドロップオフの壁が見える。水深18mの棚の岩に取り付くと、急に潮の流れの強さを感じる。排気バブルは後ろに流れていく、横を向くとマスクがずれそうな勢いで、まるでがけの上で風を受けているような感じだ。しっかり掴んでいないと吹き飛ばされてしまいそうだった。
そこにやがてギンガメアジの大群がドロップオフの下からせり上がってくる。ドラマの幕開きだ。きれいな流線型の体形をしたリーフシャーク数匹がゆったりと行き交う。大型のロウニンアジ、イソマグロ、サワラが猟のチャンスをうかがっている。
やがて、あたりが騒然とする。小魚たちの群が激しく動く、まずロウニンアジが猟を始めた。それを合図に小魚を追う中魚達、それを追う大きい魚や鮫たち、食物連鎖の世界が目の当たりで展開される。360度のパノラマの中で、ドラマが始まると視点が定まらなくなる。
やがて、大きな陰がちかずいてきた。ダイバー達は一斉にその方向に注目する。マダラトビエイだ。ゆったりと空を飛ぶようにして大型の2匹のマダラトビエイが並んでやってきた。
こんな様子で毎回何かがあるブルーコーナーだから、エントリするときにはいつも期待に胸が膨らむ。



ペリリュー

パラオ諸島最南端のペリリュー島、そしてその南端のペリリューコーナーもダイナミックなポイントだった。当たればブルーマーリン等の大物が回遊してくるがはずれれば何もなしという、博打ポイント。水深18m付近の棚で待つが、結局大物は現れず、ブルーマーリンにも出会えなかった。時間が来て岩を掴んでいた手を離す、サーッと体は舞い上がり、潮の流れに身を任せると豊かな浮遊感覚が身を包む。流れに身を任せながら徐々に水面に向かう。下を見るとプレリュー最南端の棚が見えている。そこは−30m、そこから先は300mのドロップオフ、やがてブルーの中にとけ込んでいく棚の先端を眺めながらエキジットする。何もない事でもまたパラオの雄大さが実感できた。
プレリューエキスプレスはその名の通り、潮の流れは半端じゃなかった。ダウンカレントに捕まったら最後、二度と上がってこれることはないだろうとのブリーフィングにやや緊張する。このあと潜り続けていた人からメールが届き、この恐るべきダウンカレントに遭遇したとのこと、この時排気したバブルが下に向いていたというから、恐るべしダウンカレントである。この時彼は必死で緊急浮上したとのことであった。・・・と怖いこともあるから気を付けなくちゃ。

 

パラオスポート号

今回は
パラオスポート号に乗船してのクルーズダイビングだった。船には4泊、快適な船上生活だった。朝目を覚ますとそこはもうダイビングベストポイント付近。朝食前の1本目は6:30スタートだ。まだ誰も来ていないポイントには、一層新鮮さを感じる世界が広がっている。新しい始まりがそこにあった。毎日が新しい・・・当たり前のことが新鮮に感じる。

 

naporeon

ブルーコーナーの人気者ナポくんことナポレオンフィッシュ、体長1mほどあり近づくとピンポン玉ほどある目がきょろきょろと動きとてもかわいい表情をしていた。彼はとても人なつっこく、ダイバーを見ると寄ってくる。特にパラオじんガイドにはなついていて、写真のように抱かれたり撫でられたりして喜んでいる姿には驚かされた。ナポレオンフィッシュ・・・こんなに大きくてベラの仲間なんだって。

ブルーホール

ブルーホール・・・パラオ最大のケーブ、自然の造形は何故こんなにも美しいのか、水中洞窟には海のブルーと光のシャワーが織りなす芸術世界が広がっている。水底から上を見上げると何とも不思議な気持ちになる。こんな光景はほかにない。・・・えも言われぬリラクゼイションを体感する。人はみな詩人になれそうな気がした。

 

ナイトダイブ

ナイトダイブ・・・ポイントはジャーマンリーフ、夜も海はさらに一層神秘さを漂わせている。魚たちは岩陰に身を潜めて、静かに眠りについている。ブダイの仲間は自ら作りだしたベールに身をまとい、チョウチョウ魚たちは背びれをいっぱいに広げて、外敵に備えていた。ウミガメは岩陰のねぐらに頭をつっこんで眠っていた。ライトに照らされても岩のように動かない。昼間動きの鈍い眠りブカが夜には活発に泳ぎ回っていた。ライトに照らし出され驚いた一匹が突然向かってきた。その時一緒だったダイバーの一人に接触した。エキジットしたとき、その彼は異常に興奮していた。・・・クワバラ、クワバラ。
エキジット前、集まったみんなは一斉にライトを消す。すると、辺り一面夜光虫が光り出した。美しさの中で、暗闇の不安は少しもなかった。海は神秘のベールに包まれている。